不健康な生活習慣から起こる生活習慣病を防ぐには,そのもととなるメタボリックシンドロームを防ぐことが重要です。メタボリックシンドロームとはおなかの内臓のまわりに脂肪がたまる内臓脂肪型肥満に加え,高血糖,高血圧,脂質異常のいずれか2つ以上をあわせもった状態をいいます。メタボリックシンドロームは,動脈硬化を進め脳卒中や心臓病などを引き起こす大きな要因となります。
★週23エクササイズの活発な身体活動,そのうち4エクササイズは活発な運動を
身体活動が多いほど、 血液中の糖や脂質の代謝が活発になり,内臓脂肪の減少や生活習慣病の予防につながります。まず目標にしたいのは,週23エクササイズの活発な身体活動(3メッツ以上)そのうち4エクササイズは活発な運動を行うことです。
★身体活動ってなに?
身体活動とは,安静にしている以外のすべての動きで,体力の維持・増進を目的にした筋トレやウォーキングなどの「運動」と日常生活における家事,通勤,労働などの「生活活動」に分けられます。目標である「活発な身体活動」とは3メッツ以上の強度の身体活動で,ストレッチやオフィスワークなど低強度の運動・生活活動は含まれません。
★メッツってなに?
運動の強さを表す単位です。身体活動の強さを,安静時の何倍に相当するかで表す単位で,座って安静にしている状態が1メッツ,普通歩行が3メッツに相当します。
★エクササイズってなに?
身体活動の量を表す単位です。身体活動の量(エクササイズ)は身体活動の強度(メッツ)に身体活動の実施時間(時)をかけたものです。より強い身体活動ほど短い時間で1エクササイズとなります。
(例)
3メッツの軽い筋トレを40分行った場合…3メッツ×2/3時間=2エクササイズ
4メッツの速歩を30分行った場合…4メッツ×1/2時間=2エクササイズ
★1エクササイズに相当する身体活動の表
どんな身体活動を何分行えば1エクササイズになるのか次の表で確認してみましょう。
メッツ |
活動内容 |
時間 |
3.0 |
軽い筋トレ,普通歩行(4km/時),バレーボール,洗車 |
20分 |
4.0 |
速歩(6km/時),卓球,水中運動,自転車(16km/時未満),風呂掃除 |
15分 |
5.0 |
かなり速歩(6.4km/時),野球,子どもとドッジボール |
12分 |
6.0 |
強い筋トレ,ゆっくり水泳,家具の移動,スコップで掘る |
10分 |
★週2~3回の筋トレと1日1万歩で目標達成!
「週23回エクササイズの活発な身体活動」は歩行中心の活動の場合で1年あたり,およそ6千歩(60分)になります。日常生活の中では低強度(3メッツ未満)で意識されていない歩数が2千~4千歩あるので,1日当たりの歩数の合計としては,およそ8千~1万歩になります。また,「週4エクササイズの活発な運動」は週2~3回の筋トレをすることでほぼ目標を達成できます。
「エクササイズ」について,もっと詳しく知りたい方は,各区保健センターにある「身体活動量を増やしてメタボを予防しましょう!京(今日)から始めるメタボビクス」のガイドブックを参考にしてください。
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